源氏物語(二十九) 行幸(みゆき) 再生時間:57分53秒 無料再生時間: 提供:パンローリング |
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内容紹介
与謝野晶子による現代語訳を朗読しオーディオ化しました。多様な人物たちの織り成す複雑な心理描写を、分かりやすく情感豊かに読み上げました。またそれぞれの帖の冒頭では翻訳者の与謝野晶子が、その帖の内容を一首の歌にして見事に表現しています。
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源氏物語は、紫式部によって書かれた全五十四帖から成る長編小説。
期間にして74年、四代の天皇の御代に渡る壮大な物語であり、その文章の構成や美しさ、人物の心理描写の面などからも、日本の文学史上最古にして最高傑作とも言われています。
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源氏物語 第二十九帖 行幸(みゆき)
十二月に大原野へ行幸(みゆき・天皇のお出かけ)があった。だれもみな行列を見ようとする中に玉鬘(たまかずら)も来ていたが、冷泉帝(れいぜいてい)の崇高な美貌にすっかり感じ入ってしまった。翌日、光源氏は玉鬘に「帝をご覧になって宮仕えをしてみたくなったのではないか」と言い、玉鬘は心をみすかされたように思うのだった。玉鬘の裳着(もぎ・女性の成人式)が行われることになり、源氏はその準備に取り掛かっていた。この機会に源氏は玉鬘のことをいよいよ内大臣に告げようと考えていた。ご病気の大宮を見舞った源氏は、大宮に内大臣との仲介をお願いし、久々に源氏と内大臣は会うことになる。
話とは夕霧(ゆうぎり)と雲居の雁(くもいのかり)のことであろうと思っていた内大臣は、突然源氏から、探していた娘が源氏のもとにいるということを告げられて、驚きながらも喜ぶ。
源氏は、内大臣に真実を告げたことを玉鬘に伝え、息子・夕霧(ゆうぎり)にも玉鬘が本当の自分の娘ではないことを告げる。
玉鬘の裳着は盛大におこなわれ、玉鬘は実父・内大臣と対面した。
玉鬘のうわさを聞いた近江の君(おうみのきみ)は、自分と同じように身分の低い母から生まれた娘なのに、どうしてこうも扱いが違うのかと不満を募らせ、弘徽殿女御(こきでんのにょご)に自分を宮仕えに推薦してほしいと懇願する。それを聞いた内大臣は、近江の君を適当にあしらって笑いぐさにするのであった。