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語学と文学の間
1977年9月29日 岡山
再生時間:1時間9分38秒
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提供:岩波書店
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内容紹介
語学と文学という二つの学問はどうつながるか。『大言海』を編纂した大槻文彦、日本に西洋の言語学を紹介した上田万年、『万葉集』などの古典を研究して後世にまで大きな影響を与えた賀茂真淵と本居宣長が、どういった態度で文学作品の言語に向き合ったかを語る。
講演者紹介
大野晋
1919―2008年。国語学者、学習院大学名誉教授。古代日本語の音韻、表記、語彙、文法、日本語の起源、日本人の思考様式などを研究し、幅広い業績を残した。日本語の起源を古代タミル語にあるとしたクレオールタミル語説や、係り結びの研究、上代特殊仮名遣の研究などのほかに、『岩波古語辞典』の編纂や、『万葉集』、『日本書紀』の注釈でも知られる。岩波新書のベストセラー『日本語練習帳』の著者としても有名
注釈
『紫文要領』(しぶんようりょう)
本居宣長による『源氏物語』研究書。宝暦13年(1763年)成立。『源氏物語』全編を紫式部の作と認めた上で、紫式部の系譜とその名の由来、執筆の動機と時期、モデル、書名、帖数、登場人物の系図、諸本および注釈書などの諸問題を論じ、また「もののあはれ」を理念とする物語観も詳細に述べられている。
大槻文彦(おおつきふみひこ)
弘化4年(1847年)江戸生れ。蘭学者・大槻玄沢の孫。大学南校(東京大学の前身)に学び、文部省に勤める。17年を費やして『言海』を完成させた。宮城県尋常中学校(県立仙台一高の前身)校長、国語調査委員などを歴任。文学博士、帝国学士院会員。昭和3年(1928年)、『大言海』編纂中に死去
松阪の一夜
宝暦13年賀茂真淵が伊勢松阪の旅宿新上屋に宿泊したのを本居宣長が訪ねて対面。宣長は翌年正月に入門誓紙を送って真淵に正式入門し、『万葉集』についての書面での質疑応答や、『古事記伝』述作の準備へとつながった。