日本中世の平民と職人(1) 1979年10月2日 岩波市民講座 岩波ホールにて収録 再生時間:1時間52分44秒 無料再生時間: 提供:岩波書店 |
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内容紹介
百姓はなぜ年貢の納入を拒否しなかったのか。この素朴な疑問を出発点に日本中世の「自由民」のあり方を考察、後に「網野史学」と呼ばれる斬新な日本史像へと展開する原型の一つとなった新書『日本中世の民衆像―平民と職人』は、この講演を下敷きとして再構成された。史料に現れる言葉の徹底的な吟味と、常識にとらわれない発想、著者独自の探究の過程が生き生きと語られる。講演者紹介
網野善彦
1928年山梨県生まれ。歴史家。東京大学文学部国史学科卒業。名古屋大学助教授、神奈川大学短大教授、神奈川大学経済学部特任教授などを歴任。日本中世史を中心に幅広い研究・執筆活動を行った。『中世荘園の様相』、『蒙古襲来』、『無縁・公界・楽』、『日本中世の非農業民と天皇』ほか多数の著作がある。2004年2月没。注釈
平民(へいみん)
本講演では、中世社会における被支配身分のうち、特定の人に隷属しない「自由民」で、年貢・公事の負担の義務を負っている存在を指す。「百姓」とほぼ同義だが、農民以外も含むことからこの表現が用いられる。公事(くじ/くうじ)
荘園制における年貢以外の雑税・賦役の総称。ここでは「共同体の行事に対する成員の負担」の意味を強調している。職人(しょくにん)
専門的な職能をもって貴顕や寺社に奉仕し、年貢・空自の負担義務を一部または全部免除される特権を有する人々。手工業者を指す場合が多いが、著者は芸能民・宗教者など広く非農業民も含めた意味に用いる。職人歌合(しょくにんうたあわせ)
種々の職人の生業を歌合絵の形式で表現したもので、中・近世に盛んに制作された。社会風俗史の重要史料。シリーズ一覧
・日本中世の平民と職人(1)・日本中世の平民と職人(2)