人でなしの恋 朗読:楠木華子 再生時間:1時間2分0秒 無料再生時間: 提供:パンローリング |
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内容紹介
お見合い結婚で門野家に嫁いだ京子が異変に気づいたのは、結婚してから半年ほどたったときのことだった。少しずつ、夫の愛が違う方向に向いていることに勘付いたのだ。愛の言葉の囁きはあっても、何となくうつろで機械仕掛けの声のようだった。
夫は、普段、一間にともじこもって本を読んでいるような時間が多く、それも書斎では気が散ってはいけないと言って、裏にあった土蔵の二階へあがって読書をするのが、若いころからの楽しみだった。
結婚してから半年ほどは、土蔵に出入りすることもなくなっていたのだが、最近また足しげく土蔵へ通うようになっていた。
ある時は隠れるように、またある時は夜中起き出して土蔵に向かう夫に疑いが深まってゆき、ついに京子は彼の後をつけて土蔵の中へ入ることにした。
そのとき、土蔵の二階から聞こえたのは、男女二人がひそひそ話す声だった……