火縄銃 再生時間:34分10秒 無料再生時間: 提供:パンローリング |
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内容紹介
ある年の冬休み、私は友人の林一郎から一通の招待状を受け取った。弟と二人でホテルに滞在して狩猟に明け暮れているが、二人では面白くないので、暇があれば遊びに来ないかというのである。私は喜んで彼の招待に応じ、友人の橘と一緒にA山麓Sホテルへと向かった。あまり林と仲が良くないらしい弟の存在は気がかりであったが……ホテルに着くと、ボーイに案内されて林の滞在している部屋を訪れるが、眠っているのか、ノックをしても返事がない。ボーイが言うには、お休みの際は内鍵をかけているのだという。だが、少し強く戸を叩いたり、怒鳴ったりしても全く反応はなく、私は不吉なことを想像した。
「オイ、どうも変だぜ。どうかしてやしないか」
橘もこの様子を只事でないと察し、ボーイに母屋から合鍵を持ってこさせた。
扉が開くと、真っ先に橘が飛び込んだが、寝台の元まで掛けていった彼は、微かな叫びを上げて固まった。
寝台の上には、左胸を銃で撃ちぬかれた林一郎の亡骸が横たわっていたのである……