白痴 再生時間:1時間37分46秒 無料再生時間: 提供:パンローリング |
再生速度
- x0.5
- x0.75
- x1
- x1.25
- x1.5
- x2
- x3
- x4
会員登録をすれば、全作品が聴き放題。入会月は無料です。
すでに会員登録済みの方は、こちらからログインして下さい。
内容紹介
戦時下という過酷な環境の中、あぶり出される人間の本性。人間とはどのような生き物なのか。そしてどのように生きていくべきなのか。無頼派の旗手・坂口安吾の代表作『白痴』のオーディオブックです!舞台は戦時下の東京──
ある日、伊沢は帰宅してみると、押入れの中に、隣家に暮らす白痴の女が隠れていることに気づく。そして困惑しつつもその白痴の女を自分の家に囲うことに…。
迫り来る米軍機。空襲──
どのような状況下にあっても、人は生きていくかぎり、孤独と肉欲の螺旋から逃れることはできない。人は他者と真の意味で理解し合うことはできるのか…?
爆撃により炎に包まれる街。その中を白痴の女とともに逃げまわる。女を置いて立去ることもできたが、それすらも面倒く感じる。人が物を捨てるには、たとえば紙屑を捨てるにしても、捨てるだけの]張合いと潔癖ぐらいはあるだろう。白痴の女に対し、微塵の愛情もなかったし、未練もなかったが、捨てるだけの張合いもなかった…。
たとえば女を捨ててみても、どこかの場所に何か希望があるのだろうか。何をたよりに生きるのだろうか…。
人は、なんと愚かで、そしてなんともの悲しい生き物なのか。しかし、それでも人は生きていかねばならない。
※ 本作品は発表時の時代背景により、今日の社会では一般的でなく、不適切と思われる表現が含まれている箇所がございます。しかし作品のオリジナル性を最大限に尊重し、当時のまま忠実に再現することを優先いたしました。