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酒学入門
1976年5月11日 岩波市民講座 岩波ホールにて収録
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提供:岩波書店
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内容紹介
酒学がどのように始まり、近代科学のなかでどのように発展したのか。ブドウ酒、麦芽を用いて作られるビール、かび麹による日本酒・中国酒など各種の酒造りの歴史をたどり、醸造・殺菌といったそれぞれの技術に言及しながら、酒の学問がどのような広がりをもってきたかを論じる。
講演者紹介
坂口謹一郎
1897年新潟・高田生まれ。醗酵微生物学者。東京帝国大学卒業、同教授。東大応用微生物研究所を創設した。麹かびなどの基礎的研究、醸造工業、バイオテクノロジー産業の発展に貢献した。東西の古典に通じ、小唄をたしなみ、歌会始の儀の召人を務めたこともある。著書に、『微生物工学講座1、2』(共著)、『世界の酒』『愛酒樂酔』『歌集 醗酵』『日本の酒』『古酒新酒』『坂口謹一郎酒学集成』(全5冊)がある。
注釈
倉石武四郎(くらいしたけしろう)
中国語学・文学者。(1897―1975)
ヴェーダ
インド最古の宗教文献でバラモン教の聖典。
ソーマ
インドの植物で、その液汁は神々の飲料とされる。
もちこうじ
餅麹(へいきく)。レンガ状の塊になっている麹。
ちょうけん
張騫。前漢の人。
雨宮勘解由(あめのみやかげゆ)
甲斐のブドウ栽培を始めたと伝わる平安時代末期の人。
せきそんさん
石尊山。山梨の石尊神社か。
酛(もと)
酒の醸造に用いる酒母の一種。
しおり
醞。
とう
酘。
ラオチュウ
老酒。
シャンニャン
善醸酒。
パストゥール
フランスの化学者・微生物学者。発酵の研究を行った。低温殺菌法(パストゥーリゼーション)を考案したとされるが、坂口氏は日本ではその三百年前に酒造りにおいて低温殺菌=火入れが行われていたことに言及している。(1822−95)
ハンセン
パストゥールと同時代のデンマークの植物学者。カルルスベルク醸造所生理学部長。醗酵菌の研究を行い、酵母の繁殖に成功した。(1842-1909)
リービヒ
ドイツの化学者。有機化学・農芸化学の始祖。パストゥールとの論争も有名。(1803−73)