太宰治「たずねびと」 再生時間:26分41秒 無料再生時間: 提供:パンローリング |
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内容紹介
「実は、お逢いしたいひとがあるのです。お名前も御住所もわからないのですが、たしかに仙台市か、その附近のおかたでは無かろうかと思っています。女のひとです」太平洋戦争末期、二度にわたる空襲で家を失った太宰一家は行く場を失い、ボロ服の乞食のような姿で、疎開のため上野経由で故郷・津軽を目指す。その汽車の中での出来事。真夏の長旅、用意していた食べ物もいたみ、二人の子どもたちもむずがり出す。暗澹たる気持ちになり絶望する中、食べ物を分け与えてくれた女の人がいた。しかしお礼を言うひまもなく、その女のひとは途中下車する。
「その女のひとに私は逢いたいのです。逢って、私は言いたいのです。一種のにくしみを含めて言いたいのです…」