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源氏物語(十五) 蓬生(よもぎう)

源氏物語(十五) 蓬生(よもぎう)

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内容紹介

与謝野晶子による現代語訳を朗読しオーディオ化しました。

多様な人物たちの織り成す複雑な心理描写を、分かりやすく情感豊かに読み上げました。またそれぞれの帖の冒頭では翻訳者の与謝野晶子が、その帖の内容を一首の歌にして見事に表現しています。

源氏物語は、紫式部によって書かれた全五十四帖から成る長編小説。

期間にして74年、四代の天皇の御代に渡る壮大な物語であり、その文章の構成や美しさ、人物の心理描写の面などからも、日本の文学史上最古にして最高傑作とも言われています。

源氏物語 第十五帖 蓬生(よもぎう)

源氏が須磨へ退去していた頃、後見を失った末摘花の生活は困窮を極めていた。邸は荒れ果て、召使いも去ったが、末摘花は宮家の誇りを失わずにいた。

受領の妻となっている末摘花の叔母は、以前にこの宮家から軽く見られていたことを恨んでいた。そして、末摘花を自分の娘の女房にしようとするも末摘花は応じなかったので、末摘花が唯一頼りにしていた乳母子の侍従を連れて行ってしまった。

翌春、源氏は花散里を訪れる途中で、荒れ果てた末摘花の邸に気付く。使いにやった惟光の知らせにより、今も末摘花が変わらずに待ち続けてくれていたことを知っていたく感動し、彼女の元を訪れた。

源氏はしばらく疎遠になっていたことを悔い、終生の世話を約束し、二年後には末摘花を二条院東院に迎えた。


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