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実説 城谷怪談 撰集四

実説 城谷怪談 撰集四

著者:城谷歩

朗読:城谷歩

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実説 城谷怪談

老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、ノスタルジックな世界観に定評がある。幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、更には聞き集めた実体験を含めるとその数は数百に及ぶ。そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けします。

内容紹介

「ド―ベルマン」
50年輩の鈴木さんという男性は木枯らしの吹く寒い晩になると、かつて不慮の死を遂げた親友の事を思い出す。事の起こりは今から三十年以上も昔、鈴木さんと親友のシンヤ君が学校帰りの路地で出くわした一頭の犬だった。野良犬と化した大きなド―ベルマンが牙をむいて2人に近づいてくる。恐怖のあまり傍にあった板切れを振り回しけん制したところ、それが犬の額にぶつかってしまい、錆び釘が飛び出ていて犬の眉間に突き刺さってしまった。この時、シンヤ君は聞いてはいけない声を聞いてしまうのだが……。

「ジョーク」
海上保安庁の船員である23歳の青年ヨネ君の体験。船員になって間もない夏、休暇のスケジュールを道東にいる親友に伝え、小樽まで迎えに来てもらう約束をした。親友は高校時代から仲の良いお人よし。 二人は約束の日、久しぶりの再会を喜び昼食を済ませると夕方に札幌を立ち、一路地元を目指したのだがその道中、怪談好きのヨネ君は怖がりの友人にある悪戯を仕掛けようと思いつく。見えもしない幽霊が見える振りをして、翻弄してやろうと……。軽はずみなジョークのつもりだったのだが、思いもよらない結末が待ち受けていた。

「Iさんの話」
六本木で飲食店を何軒も経営しているIさんは非常な霊感の持ち主でもある。そのIさんがおよそ二十年前、先輩に初めて連れていかれた都内でも指折りのキャバクラで一歳年下のホステスさんとすっかり馴染みとなった。仕事が立て込み一ヶ月ほど振りにお店に顔を出すと、そこには眠れずにげっそりとやせ細った彼女の姿があったのだが、その理由を聞けば、ここ一カ月、深夜になると何かが彼女の部屋に「やってくる」ということだった……。

「バタトンネル」
埼玉県飯能市にある通称ハタトンネルは有名な心霊スポットである。全寮制の高校に通っていた秋山君は小さい頃から怪奇現象に興味深々、あちこち心霊スポットを巡るのが趣味だった。いつもビデオで現場を映像に納め後から見直しては楽しんでいたのだが、その年も悪友と連れ立ってどこに行こうかと算段を練っていると同級のY君を同行させようということになった。臆病者の友人を連れていき現場で驚かしてやろうというつもりだったのだが、そのいたずら心が招いた悲劇の結末とは……

著者情報

城谷 歩(しろたに わたる) プロフィール

1980年2月16日生
北海道小樽市出身
15歳から舞台演劇を中心に俳優活動を始める。
20歳の時、劇団深想逢嘘(2000年~2011年)を発足、主宰を務める。
ローカルのCMタレントやラジオレポーター、カルチャースクールの講師などを経て2012年1月怪談師デビュー。
怪談ライブバー スリラーナイト札幌本店で活動後、2014年から同六本木店オープンに合わせ上京。
店での口演の他、外部出演、独演会開催、メディアへの出演多数。
2018年独立し、フリーランスプロの怪談師として活動開始。

■メディア
・「所さんの目が点」
・「大人養成所バナナスクール」
・「Rの法則」
・「柴田阿弥の金曜thenight」
他多数

■書籍
・恐怖怪談「呪ノ宴」(竹書房 単著)
・怪談師恐ろし噺「裂け目」(竹書房 単著)

■DVD
・「怪奇蒐集者」(楽創舎)
・「六本木怪談 呪・祟」(楽創舎)


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・録音音声の中には、今日においては不適切と思われる表現がありますが、音源または原文の歴史的価値を尊重し、改変を加えずそのままとしました。
・当時の録音状況や、原盤の保管状態の不備などにより、一部にお聴き苦しい箇所があることをご了承下さい。