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民話と日本語をめぐっての雑談
1978年7月25日 岩波市民講座 岩波ホールにて収録
再生時間:1時間40分6秒
無料再生時間:
提供:岩波書店
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内容紹介
日本語には民話を語る「安定した共通の文体」がない。イギリスの民話をどう翻訳するかを具体例としながら、日本語のさまざまな特質を、英語との比較や標準語の成立した背景をまじえながら語る。方言を生かした独特のリズムをもつ文体を自らの作品で追求した文学者・木下順二のエッセンスが凝縮されている講演。
講演者紹介
木下順二
劇作家、翻訳家。1914年東京・本郷生まれ。小学校後半から高校までの約10年間を郷里・熊本ですごす。東京帝国大学英文科で中野好夫のもとで学ぶ。『彦一ばなし』『夕鶴』などの民話劇から『オットーと呼ばれる日本人』などの現代劇まで手がけた戦後の戯作家の第一人者。シェイクスピア作品の翻訳、児童向けの民話絵本や民話集の著作も多い。朝日賞・読売文学賞・毎日芸術賞等受賞。2006年没。
注釈
ジョーセフ・ジェイコブス(Joseph Jacobs、1854―1916)
民俗学者、批評家、歴史家。イギリス以外にも、ケルト、インド、ヨーロッパの民話集を編纂した。
ジョニー・グローク(Johnny Gloke)
イギリスの民話。ジェイコブスの More English Fairy Tales、(1894)に収録されている。
ロバート・サウジー(Robert Southey、1774―1843)
イギリスのロマン派詩人、作家。「3びきのくま」は、サウジーの散文集The Doctor(1937)に収められている。
佐々木喜善(ささききぜん、1886―1933)
日本の民話収集の先駆者。『紫波郡昔話集』『聴耳草子』など。柳田國男は、喜善の語った遠野の昔話をもとに『遠野物語』を書いた。