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実説 城谷怪談 撰集五

実説 城谷怪談 撰集五

著者:城谷歩

朗読:城谷歩

再生時間:2時間43秒

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実説 城谷怪談

老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、ノスタルジックな世界観に定評がある城谷歩による怪談。
幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、更に聞き集めた種々の実体験を含めるとその数は数百にも及ぶ。
そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けする。

内容紹介

「犬鳴峠」(32分)
福岡県にある全国でも有数の心霊スポット。高校生だったチナミちゃんは、先輩にドライブがてら肝試しに誘われる。行先は犬鳴峠にある旧トンネル。チナミちゃんは霊感の強い幼馴染のアズサちゃんに声をかける。夏の夜、男女四人で訪れたそのトンネルは異様な空気感に包まれており、車中で写された記念写真にはいなかったはずの男の子の姿が。運転していた先輩の突然の死、肝試しに出向いたチナミちゃんに次々襲い掛かる怪異は日毎に増していき…。

「お化け屋敷」(27分)
中島さんという男性がまだ小学生の頃に体験したエピソード。当時、近くの神社のお祭りの縁日にあった移動仮設式のお化け屋敷は、チープな作りであったものの、子供心にはそら恐ろしい面白さを感じるものだった。五年生の中島少年が今年こそは独りでと、いざお化け屋敷の中に入ろうとすると、耳鳴りがしてきた。受付のおじさんの言葉も無視して中に踏み入ると…。そこは真っ暗で、外の喧騒も聞こえない異常なくらいの静けさだった。初めての体験に胸躍ったのもつかの間…。

「子取ろ」(38分)
全国の民話的伝承にも見られる子取ろ(一部では子取りとも)。体験者の石井さんは無根拠な伝説ではないのではないかと顔を曇らせた。彼がまだ子供の時分、冬休みに東北地方の祖父母の家に独り連泊で帰省した時の話である。夕方までに帰ってくるようにと言い含められて遊びに出た帰省の初日、石井少年はすっかり夢中になり、気が付けば日がとっぷり暮れてしまった。慌てて帰ると申告すると、一緒に遊んでいた友人たちの中に見覚えの無いやたら背の高い人影が目に留まった。気にせず雪道を急いで帰宅する道すがら後ろから誰かがついてくる。やがてすぐ近くに来ると石井さんにこう話しかけた。 「ねぇもう帰るの?」

「消える鍵」(24分)
札幌のとある高級マンションは幽霊スポットとして噂されていた。事情を知らずそのマンションに引っ越してきたある独身女性は入居して程なく不思議な出来事に遭遇する。お酒を飲んで帰宅したある晩。部屋の前まで見つからない鍵を取り出そうと、その場にしゃがみこんで鞄の中を探していると、突然目の前で玄関が音を立てて開いたのである。見知らぬ中年の男が隙間からこちらを見下ろし「お前じゃない」と呟いた。侵入者だと思い改めて部屋番号を確認するとそこは隣の部屋の前だった。ただの勘違いかと思っていたのだが、それがすべての始まりだった。

著者情報

城谷 歩(しろたに わたる) プロフィール

1980年2月16日生 北海道小樽市出身
15歳から舞台演劇を中心に俳優活動を始める。
その後、劇団深想逢嘘(2000年~2011年)を発足、主宰を務める。
様々な職種を経て2012年1月怪談師デビュー。怪談ライブバー スリラーナイト札幌本店で活動後、2014年から同六本木店オープンに合わせ上京。
外部出演、独演会開催、メディアへの出演多数。
2018年独立。公演情報などはHPにて。
https://www.shirotaniwatarunosekai.com/

■メディア
・「所さんの目が点」
・「大人養成所バナナスクール」
・「Rの法則」
・「柴田阿弥の金曜thenight」
他多数

■書籍
・恐怖怪談「呪ノ宴」(竹書房 単著)
・怪談師恐ろし噺「裂け目」(竹書房 単著)

■DVD
・「怪奇蒐集者」(楽創舎)
・「六本木怪談 呪・祟」(楽創舎)


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・録音音声の中には、今日においては不適切と思われる表現がありますが、音源または原文の歴史的価値を尊重し、改変を加えずそのままとしました。
・当時の録音状況や、原盤の保管状態の不備などにより、一部にお聴き苦しい箇所があることをご了承下さい。