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上方落語 桂文我 ベスト ライブシリーズ2

上方落語 桂文我 ベスト ライブシリーズ2

落語家:桂文我

再生時間:2時間19分28秒

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収録演目


・岡崎誠:開演前の挨拶
・森乃石松:『動物園』
・桂文我:『能狂言』
・桂宗助:『稲荷俥』
・桂文我:『船弁慶』
・桂文我:『高台寺』
・岡崎誠:終演後の御礼


演目解説及び助演ご紹介

能狂言
三代目三遊亭圓馬の速記で残る『但馬の殿様』に改変を施して、上演に至った。
戦後、六代目三遊亭圓生が高座に掛けたり、三代目桂米朝が試演したぐらいで、極めて演者の少ないネタになったのは、能狂言が民衆の芸とは言えなくなったことで、パロディがわからなくなったことが要因ではなかろうか。
しかし、コント仕立てであり、楽しく演じれば、忘れ去られる落語ではなく、かなり楽しめるネタだと思う。

船弁慶
五代目笑福亭松鶴から五代目桂文枝(三代目桂小文枝)が受け継ぎ、十八番ネタに仕上げたことで、このネタの寿命が延びたようだ。
その後、二代目桂枝雀に伝わり、文枝一門と枝雀一門を主に語り継がれている。
雷のお松という、強烈な嫁のキャラクターの描き方が、この落語のポイントだろう。
その上、ラストの能掛かりになる場面も、古典芸能の素養が無ければ形にならない。
夏の暑さ、船遊びの情緒、登場人物のユニークさと、どれを取っても、上演するには難しい落語である。
噺家として、様々な要素を身に付けた所で、それらを表現できるのではなかろうか。

高台寺
冥土に旅立った母親が、息のある子どもを育てるため、飴を買いにくるという、「幽霊飴」の伝説は、日本全国に存在する。
実際、それに似たこともあったかも知れない。
仏教説話か、僧侶の説教から成立した話であろう。
落語に纏めたのは、京都の噺家だった二代目桂(文廼家)文之助と言われている。
短編で、小噺に近いようなネタだったが、それでは惜しいと考え、今回の上演のサイズのネタに仕立て直した。
コント仕立てのようで、実はドラマの要素が強く、アイデアより情を味わっていただく方が、聞く楽しみが深くなるように思う。
決して、滅んでしまう落語ではない。

助演 桂宗助・森乃石松
助演の桂宗助は、桂米朝の弟子の中で、「一番口調が米朝に似ている」と言われており、米朝落語を的確に伝えている。
また、森乃石松は、マクラの面白さが他の噺家とは一線を画し、骨太の高座も定評があるだけに、今後の注目株と言えよう。

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・録音音声の中には、今日においては不適切と思われる表現がありますが、音源または原文の歴史的価値を尊重し、改変を加えずそのままとしました。
・当時の録音状況や、原盤の保管状態の不備などにより、一部にお聴き苦しい箇所があることをご了承下さい。