私の個人主義 再生時間:1時間28分48秒 無料再生時間: 提供:パンローリング |
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内容紹介
「私の個人主義」は大正3年11月25日に学習院の学生に向けて講演された内容をまとめたものである。前半部分では、教師として人を教える立場にありながら、大学で専門だったはずの英文学を本当の意味で理解出来ていなかったことに煩悶していた漱石が、英国への留学に至った話が語られる。
その経験の中で文学とは何か、自分の進むべきはどこなのか、長い間わからず苦しんだ経験を基に ようやく「自己本位」という言葉を獲得して、自分の人生を生きるまでの半生が語られる。
後半部では、「自由」について語られている。
自由に生きるときには、 自分以外の他者の個性や自由を尊重しなければならず、個性や権力や金力を用いるにしても、その背景となる人格が備わっていないと道義上の個人主義とは言えず、ただのわがままであると断じている。
そして、論点は国家と個人主義の関係についてに移り、個人主義の必要性説いている。
知性あふれる文体と鋭い視点による、夏目漱石ならではの主張ともいえる講演録である。